2011年9月1日木曜日

はじめまして。

はじめまして!
早稲田大学商学部、井上ゼミ4年の玉置です。



気温も心もアツかった8月が過ぎ、9月が幕を開けた今日からブログを通して研究をみなさんに発信していきます!



研究の紹介をする前に、まず井上ゼミについて書きたいと思います。



井上ゼミのテーマは「事業システムと競争戦略」

一言で説明すると、ビジネスのしくみについて4年生19人で研究をしています。

19人は8つのチームに分かれてそれぞれのテーマで卒論研究に打ち込んでいるのですが、

その中の1つのチームとして私たちは「スポーツビジネス」を研究しています。




井上ゼミのみんながどういう研究をしているのかわかりやすく、8つの研究の性質を独断でマッピングしてみました。


横軸は研究内容が経営学でよく研究対象になる分野か、私たちの生活に身近なものかを表しています。

縦軸は分析の方法が数字を使った定量研究か、インタビューや書籍に書いてある内容など文章を用いた定性研究かで分けています。

私たちスポーツ班は左上にいますね。

つまり、身近なスポーツという題材についてデータを用いて研究しているということです。

ほかの班のみんなもそれぞれブログを書いていますので、興味がわいた班のブログもぜひチェックしてみてください。



ここでスポーツ班のメンバーを紹介します!



草野タカユキ(愛称:もんじゃら)

 井上ゼミ1の熱血漢、写真からは想像できない驚異の持続力の持ち主。その力を生かしてデータ入力もなんのその。



玉置卓也

 井上ゼミ1のトールボーイ、理論派。口癖は「だから…」ただ今右腕骨折中。



個性派ぞろいの井上ゼミでも特徴的な男が組んだチームだと自負しています。

周りからは「コブクロ」と言われているとかいないとか。

この2人が組むことになるまで、組んでから4か月間、色々なことがありました。後日その経緯にも触れたいと思います。

この2人で学生時代最後の大仕事、最高の卒論を書きあげます!!



さて、前置きが長くなりましたがここから研究の概要を紹介させてください。

私たちの研究は≪面白い試合とは一体どういう試合か≫を明らかにする研究。



みなさんも野球やサッカー、駅伝などスポーツの試合を一度は見たことがあるかと思いますが、その中ですごく面白かった試合はどんな試合でしたか?



応援しているチームが圧勝した試合でしょうか?

それとも、完敗した試合でしたか?



私は断トツでこの試合です!


1999926日阪神×中日

この残り9試合の時点で首位ドラゴンズと2位のジャイアンツのゲーム差は3

優勝がどちらに転ぶかわからない時期のとても大事な試合でした。

8回の裏終了時点でタイガース1-2ドラゴンズ

ここまでどちらも譲らない試合展開が続きました。

しかし、9回の表にタイガースのジョンソンに3ランホームランを打たれてしまったのです。

24になった9回の裏、1アウト12塁からバッターボックスに立った山崎武司がやってくれました。起死回生のサヨナラ3ランホームラン!

どちらのチームも逆転のチャンスが巡ってきた、最後の最後まで勝者の見えない試合でした。この試合で優勝は一気にドラゴンズに傾きます。



少し脱線してしまいましたが、

この分野は欧米で半世紀にわたって盛んに研究されており、意外と歴史のある分野でもあります。

たとえば、MLBでは、ホームのチームが勝つ確率が6割の試合が最も観客動員数が多くなるという研究もされていました。

ほかにも、NFLNBAなど米国のスポーツや欧州のサッカーリーグなどを扱った研究がたくさんあります。

さまざまな研究の中で言われているのが≪だれが勝つのか予想できない試合がファンの興味を誘う≫ということ。

典型的な試合がさっきの阪神対中日戦ですね。

これを専門用語でUncertainty of Outcome Hypothesis (UOH: 訳すと結果の不確実性仮説)と呼んでいます。



では、どうすれば結果のわからない試合を作り出せるでしょう?





一番簡単な答えは、試合に参加するチームや選手の力を互角にすること。

この力が互角かどうかを示す指標がCompetitive BalanceCB:戦力均衡)です。



井上ゼミでは2年前からこの分野の研究がおこなわれています。

戦力均衡を生み出すにはどうすればいいかをNFLで研究した6期生。

戦力均衡だけがファンの関心を高めるのかをPremier Leagueで研究した7期生。

そして、私たち8期生がそのDNAを受け継いでいるのです。



私たちが研究対象に選んだのがモータースポーツの最高峰Formula 1

なぜF1なのかというと、レースを見ていてふと感じたことがあったためです。

「首位と最下位の差が3周も開いている」

これはだれが勝つかわからないという状況からかけ離れているのではないでしょうか?

さらに、下のデータを見てください。




左の表では使っているお金が1位のトヨタと最下位のスーパーアグリの間で7倍以上も開いています。

F1の成績を表す獲得ポイントはどうでしょう。

1位のルノーが206、一方でこれまた最下位のスーパーアグリは0

もう何倍で表すことさえできません。



ものすごい格差だと思いませんか。



今までの研究ではチーム間の格差を少なくすれば、どちらが勝つかわからない面白い試合が生まれて、お客さんもたくさん入ってお金がザクザク、運営側もハッピー!

というものでした。

では格差だらけでだれが勝つかわかってしまうF1に入るお金はどうなっているのでしょう。


世界中のスポーツというスポーツの中でも3番目!

日本のプロ野球とJリーグを足した金額の2倍です。



格差だらけでも儲かるんですよ。奥さん!



不思議だと思いませんか?



私たちはこの謎を解き明かします。



あたたかく見守って頂ければ幸いです。



たまき

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