2011年9月1日木曜日

F1研究過程の紹介、そして夏合宿へ!

こんにちは! 井上ゼミ4年の草野です!

F1の研究が始まってから早4ヶ月、いつの間にか夏も過ぎ去ってしまいました。

前回のエントリーにもあったように、チーム間での格差が少なく戦力が均衡している方が儲かると言われているスポーツ界で、F1はチーム間で大きな格差があり戦力にバラツキがあるにもかかわらず高い収入を得ていることがわかりました。

ではなぜ、F1界は大きな格差があり誰が勝利するかわかってしまうのにもかかわらず収入が高いのでしょうか?




僕たちは、F1チーム全ての力が均衡していなくとも、実は部分的には戦力が均衡しているからファンの関心が高まり、高い収入を誇っているのではないかという仮説を考えました。

この仮説を考えるに至ったのは、2007年シーズンのハミルトンとアロンソという2選手の優勝争いがきっかけでした。

常にハイレベルな走りを見せるハミルトンとアロンソは2007年の1シーズンだけマクラーレン・メルセデスという同じ強豪チームに所属していたのですが、ハミルトンはマクラーレンが育ててきた虎の子、一方のアロンソは前年度のチャンピオンで、ルノーというチームから移籍してきた選手であり、お互いプライドがありF1界のライバルとして有名でした。

チームメイトでありながらライバルでもあるハミルトンとアロンソはこの年最後までどちらが勝つかわからない激しい優勝争いを演じ、最終的に2人の獲得ポイントはなんとまったく同じ109

F1界全体で見ると最下位の選手は1ポイントも獲得できないほど、全体では大きな格差がありました。しかし、2007年のF1はファンの関心が非常に高かったのです。

これはチームメイトが優勝を争っていた、つまりチームメイト間で戦力が均衡していたからファンの関心が高かったのだろうと考えました。

もちろんチームメイト同士の戦力が均衡している場合に限らず、有名な選手だけが優勝争いをしている場合などもファンの関心が高く、ここから、全体の戦力が均衡していなくとも、部分的に戦力が均衡していればファンの関心を高めるのではないかという仮説を立てました。


以上が僕たちの研究の概要です。



そして826日~28日は井上ゼミで毎年行われる夏合宿で軽井沢に行ってきました!

井上ゼミの夏合宿は井上先生をはじめ大学院生、OBOGの方も参加し、1日目、2日目は皆の前で今までの研究の成果や現在の状況を報告し、3日目は気分も入れ替え、頭と体を使ってチーム対戦をする「知的遊び」を行います。

今年の夏合宿1日目は宿泊地に到着後すぐに会議室で全体での研究発表が始まりました。
独特の緊張感のもと発表は進んでいき、同期からも続々と意見が飛び交い、白熱した議論が展開されました。


井上先生や大学院生の方からはさらにハイレベルな意見をいただきました。


そしていよいよF1チームも発表。僕たちは8月に入ってから、どうすれば部分的戦力均衡を作れるのかを中心に研究を進めていましたが、ここ2週間はうまく研究が進まず思い悩んでおりました。同期をはじめ院生の方からも様々な意見が出ましたが、先生から「難解だ。まったくわからない」と言われてしまいました。

どうやら自分たちの頭の中だけで考えて遭難してしまったようです。

そこで、先生からはこんな復活法を教えていただきました。

それは、先行研究を読み返して、その研究の枠組みにF1をきれいに当てはめてみたら良いのではないかというものでした。

先行研究が地図代わりとなるということです。


F1チームの発表とフィードバックが終了、そしてその他のチームも続々と発表していき、議論も白熱したためか終了予定時刻の18時を数十分オーバーし本日の発表は終了。
楽しい楽しい夕食とお風呂タイムのあとは、午後の発表で出たフィードバックをもとに各チームが夜遅くまで今後の研究の方針を話し合いました。

F1チームも午後のフィードバックを思い返しながら、戦力均衡とファンの関心に関する研究を今一度分析し直すという方針を固め、英語の文献を午後8時から午前2時まで6時間整理し、この日の作業を終了しました。



2日目は普段仕事をしている井上ゼミのOBOGが東京からわざわざ駆けつけてきてくれ、院生、OBOG、ゼミ生が混ざって小グループを数個作り、グループ内で密度の濃い発表、意見交換を行いました。

さすがは井上ゼミで鍛えられたOBOGの方々。鋭い意見も飛び出し、昨日同様とても盛り上がりました。

F1チームも院生やOBOGの方からフィードバックをいただき、先行研究の整理の仕方についてアドバイスしていただきました。

夕方には金融機関に勤めるOBによる金融レクチャー、その後はOBOGも含めてBBQを行い、夜遅くまで楽しみました。卒業してもこうしてゼミに顔を出してくれるOBOGを見て、井上ゼミの絆の強さを感じる1日でした。

それにしても、BBQ楽しかった!



3日目は井上ゼミ恒例の知的遊び。今年は新聞紙を使ってどのチームがより高いタワーを作れるか勝負する、その名も「新聞紙タワー」。

5チームに分かれてタワーをつくり、てっぺんに卵をのせても倒れなかったチームの中で一番高いタワーを作ったチームが優勝です。

他のチームより高いタワーを作らなければ勝てませんが、卵をのせても耐えうる強度も保たなければいけないため、皆で知恵を振り絞らなければならないんです。








制限時間が切れ、いよいよタワーに卵をのせます!

卵をのせた途端タワーが倒れるチームもあり、ハラハラドキドキです!



そして、優勝はキレモノぞろいのチームトゲトゲ!



本当に刺激的な、充実した3日間の夏合宿でした。



夏合宿も終わり、これからが研究の本番。

気合いを入れて1月まで突っ走っていきます!

それでは、またのエントリーをお楽しみに!



くさの


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